高卯 良蔵 | たかう りょうぞう |
尾道夜景 | おのみちやけい |
昭和28(1953)年頃[撮影年] 32.1×42.1㎝ 第14回国際写真サロン会展 | |
高卯良蔵は、尾道の風景を題材にましたが、なかでも夜景に視線を向けた写真家でした。「尾道夜景」は、第14回国際写真サロン展に入選した作品です。同展の作品集である『アサヒカメラ臨時増刊 国際写真サロン』(昭和29年・朝日新聞社)に収録され、写真解説として高卯良蔵が次のように述べています。「秋の月明の尾道港を作品にしようと考えた矢先、大きな船が入港した。船全体の照明で船体が浮かび上がり、その灯が波にうつって非常に美しく見えたので、撮影場所を探して夜中まで歩いた。灯火と構図との関係がまとまりにくく、夜の港の感情をだすことは非常にむずかしかった。街と島との関係をつけるため、渡舟の灯を入れてまとめてみた。」 | |
明治40(1907)年 | 尾道市に生まれる。 |
昭和3 (1928)年 | 広島県立尾道商業高等学校を卒業。 卒業後から写真を始める。 |
昭和26(1951)年 | 第18回日本写真美術展に「尾道の夜景」が入選し特選を受賞。 |
昭和27(1952)年 | 第19回日本写真美術展で「鳴滝展望」が観光の部に入選。 |
昭和28(1953)年 | 第14回国際写真サロン展に「尾道夜景」が入選。 |
昭和29(1954)年 | 第15回国際写真サロン展に「初夏の風景」が入選。 第2回観光写真コンクールに「木ノ江風景」が入選し特選を受賞。 |
昭和33(1958)年 | 全日本写真連盟第10回関西本部合同展の審査員を務める。 |
昭和40(1965)年 | 第17回展から新設された広島県美術展写真部門の審査員となる。 |
昭和62(1987)年 | 逝去。 |